ORANGELOGS

清水エスパルスのことなどをつらつらと。

2016エスパルス始動にまつわる雑惑。

エスパルスの2016年が始まりました。去年のオフからここまできた中で、思ったことをさらっと書いておきたいと思います。

 

1. 監督選び

城福さんと反町さんに断られ難航するかと思われた監督選びでしたが、同タイミングで小林さんが徳島の監督を退任され、オファーを受け入れてもらえたのは幸運でした。

チームにとって未体験のJ2を戦う上で小林さんの経験は非常に心強いですし、今週から始まった練習を見ているとサッカーに対して真面目で明るく、いい人という印象を受けます。この監督のキャラクターと、「J1昇格」というわかりやすい目標のもと、まずチームを1つにまとめていくという点においては期待が持てるのではないでしょうか。今後、年間を通じてどれだけブレずに戦い抜くことができるかが重要で、フロントやマスコミ、サポーターといった周囲がどれだけ雑音を入れずに我慢できるかが試されることにもなりそうです。

ただ、社長が示した「清水らしいサッカー」を構築できる監督としてのチョイスが小林さんなのか?という点においては何とも言いがたいところです。昨年末には選手からも疑問の声がちらほら見られました。新シーズンが始まり、もちろん選手は気持ちを切り替えているでしょうが、現実と理想の擦り合わせをどう進めるのか。昇格経験と同じくらい降格の経験もある小林さんで数年間行くのか、それともJ1昇格後の早い段階で別の人物にスイッチするのか、それを見越した動きは今からフロントにお願いしたいところではあります。

 

2. 選手

以前からの課題であった保有人数多すぎ問題は改善されませんでした。「選手が責任を感じて残ってくれた」という見方もできますが、チームが全員に残留オファーをしてしまい、他チームが移籍金を支払ってでも良いオファーを出すような選手がいなかったとも言えます。

この現実を選手も感じたでしょうから、今年は奮起を期待したいです。何かをスケープゴートにして現状に甘えたり依存することは簡単ですが、それは選手自身の価値を下げ選手生命を縮めることにもつながってしまいます。J2での戦いはスピードや持久力、球際の強さ、精神的な強さといった基本的な部分が問われますし、選手一人一人が自分のプレーに責任を持つということをもう一度見つめなおして、レベルアップしてくれればと思います。

守備陣に変化があり、平岡とキャラ、櫛引が抜け、川口、ビョン、西部が加入しました。個人的にはプラスに働くのではと思います。川口にはSBとしてさらに飛躍してもらい五輪代表に滑り込んで欲しいと思いますし、西部には角田とともに若いDF陣を叱咤激励しながらレベルアップさせて欲しいです。

 

3. チーム

左伴社長の2年目となります。昨年、スポンサー契約の情報がオフィシャルサイトでも頻繁に更新されていて、お金を引っ張ってくる能力のある方だというのがよくわかりました。クラブライセンスのこともありますし、特に地方のクラブにとって資金繰りというのは常に課題ですから、その点においては評価できます。また去年の「エスパルス曲線」や今年の「S-PULSE VISION 2018」といった、対外に向けてブチあげる、風呂敷を広げて見せるというのもトップの役割だと思いますので、賛否は分かれるかもしれないですが個人的には評価しています。

問題は営業以外、つまりチーム強化の部分においてはちょっと疎いのかなという印象を持っています。また今回、伊達さんが強化部長に就きましたが、彼がチームとしての大きな絵を描きながら強化を進めることができる人なのかも未知数です。そして左伴さんの方針を具体的なタスクに落とし込み、現場に実行させる人がいるかどうかという点も重要かと思います。現場が一枚岩になって戦うには、フロントも一枚岩になって見せるべきと思いますので、鈴与も彼を連れてきたのであれば、責任持ってサポートしてほしいです。

 

以上、つらつらと書いてきましたが、練習が始まり、チームを応援する気持ちもふたたび高まってきました。まずは来月のスカパー!カップ、そして2月末から始まるリーグ戦を楽しみに待ちたいと思います。